どこで使われるものなのか?

「新たな資産分散先」としての仮想通貨 仮想通貨は「通貨」なので、一般…

「新たな資産分散先」としての仮想通貨

仮想通貨は「通貨」なので、一般的な通貨(日本円といった「法定通貨」)と同じように使うことができます。ただし、法定通貨ほどには普及していないので、使える場所・場面は多少、制限されるかもしれません。

 

現状、仮想通貨の主な使い道について大まかに整理すると、以下の3つになるでしょう。

 

●仮想通貨の売買で利益を得る「投資」
●小売店や飲食店などで代金を支払う「決済」
●自分の仮想通貨を渡したり、他の人からもらったりする「送金」

 

それぞれについて、順に説明していきます。

 

《用途1:投資》

仮想通貨には、ドルやユーロ、円など法定通貨と同様に相場があります。相場が下がっているときに仮想通貨を買い、上がっているときに売れば、その差額で儲けを売ることができるのは、株取引や外貨トレードなど他の投資と同じです。

 

インターネット上にはさまざまな仮想通貨取引所があり、口座開設も簡単です。最小で数百円~1000円程度の金額から購入でき、潤沢な資金がなくても気軽に投資することができます。

 

ただ、仮想通貨の相場は円ドル相場、円ユーロ相場といった外貨相場と比べて非常に値動きが激しくなっています。まだ歴史の浅い市場でもあるので、今後何が起こるかわからない(初めての事態が発生する)という側面があるのも事実です。株投資のように企業の財務状況や市場動向、国の経済政策などから予測を立てるといった、いわゆる“相場を読む”ための材料がまだまだ揃っておらず、蓄積した経験則を活かしづらい面もあります。その意味では、短期的投資としては非常に投機性が高いと見ることができ、ポートフォリオ・セレクションにおいては慎重さが求められるでしょう。

 

とはいえ、長期的には比較的堅調に相場が伸びており、ある程度まとまった額の仮想通貨を保有して、ポートフォリオに大きな影響を及ぼさない範囲の額で売買をおこなう、といった姿勢で取り組む分には、とても面白い相場だと見ることもできそうです。今後の可能性ということでは、資産の分散投資の対象として、仮想通貨を積極的に検討する視点もあげておきたいところです。

 

2015年6月に起きたギリシャのデフォルト(債務不履行)危機の際、リスク回避のために仮想通貨の基軸通貨ともいうべき「ビットコイン」が大量に買われたことが話題になりました。仮想通貨は、国や中央銀行といった特定の管理者を持たない世界共通の通貨であり、ある国の政情や経済状況よって価値が暴落するなどの影響を受けづらい通貨だという指摘もあります。

 

資産運用においては、株や投資信託、外貨、不動産などさまざまな形で資産を分散することが重要になりますが、今後その選択肢のひとつとして、仮想通貨には大きな可能性が秘められていると言ってよいでしょう。

仮想通貨決済はユーザー・店側の双方にメリットが

《用途2:決済》

この1、2年の間に「仮想通貨での決済」を選択できる店がどんどん増えています。そうした動きはネットショップだけでなく、街の小売店や飲食店といった実店舗においても広がりをみせており、文字どおり「通貨」としての利用価値も上がってきていると見てよいでしょう。

 

仮想通貨は紙幣や硬貨といった実体を持ちません。街の小売店などで支払いをおこなう場合には、スマートフォンにアプリをインストールしておく必要があります。決済時にはQRコードを表示させて店の端末に読み込ませたり、スマホを店の端末にタッチしたりする形で精算するわけです。

 

また、ネットショップの場合は、支払い方法の選択画面で仮想通貨払いを選択すると、仮想通貨取引所のウォレットやオンラインウォレットの情報が読み込まれて決済をおこなう形式が一般的です。

 

ユーザーにとって利便性が高い仮想通貨決済ですが、店側にもメリットがあります。通常、クレジットカード決済をおこなった場合、店側に決済手数料がかかります。その額は支払い額の3~5%ほど。しかし仮想通貨決済の場合は1%程度とあって、店の負担が軽いのです。これは、仮想通貨払いの普及を後押しする、大きなインセンティブとなるはずです。

 

クレジットカードやデビットカード、電子マネーといった現金以外の支払い方法と比べて、まだまだ利用できる店舗数は少ないものの、新たな決済方法として、今後、使える場面も増えていくことでしょう。

 

《用途3:送金》

仮想通貨は、誰かにお金を送ったりする場面でも活躍します。とりわけ海外に送金する際には、大きなメリットがあります。

 

たとえは、日本円を米ドルに替えて、海外に暮らす家族へ送金する場合、送金手数料や為替マージン(スプレッド)、受取手数料といった送金に伴うコストを合わせると、4000円~1万円程度になります。

 

これが仮想通貨であれば、国内、海外問わず数十円~数百円程度の手数料で送金可能です。送金所要時間も通常は10分前後です。一般的な法定通貨による海外送金では、1日~1週間程度かかってしまうことを考えれば、極めて短時間で処理されるといえるでしょう。なお、送金手数料や送金所要時間は、口座を開設している取引所や仮想通貨の銘柄により異なります。

 

ここでひとつ、注意点もあげておきましょう。

 

「送金手数料がとても安い」という点は、これまで仮想通貨の大きなメリットとして語られてきました。

 

しかし、2017年の年末から2018年の年初にかけて仮想通貨の相場が高騰した際には、送金手数料が大幅に値上げされたのです。なかには、3000円以上もの手数料になった例もあるほどです。さらには、送金が完了するまで数時間を要するケースも発生しました。

 

そうした状況が発生した理由は、取引量、取引額が大幅に増大したことにより、ブロックチェーンにおける処理が追い付かなくなってしまったためです。仮想通貨の手数料は、ブロックチェーンにどの程度の負荷がかかっているかにより決定される仕組みになっています。現在、送金手数料は銘柄や取引所により無料~数百円の間で落ち着いていますが、今後、取引量の極端に増大した場合などには再び送金コストが高額になる可能性も否定できません。


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